コラム

 福山雅治を愛すべきいくつかの理由のうち、たったひとつ

マツコ・デラックスはフジテレビの深夜番組『マツコの部屋』で拝見して以来の視聴である。「制作会社の者です」と臆面もなく言い放ち、しかし、番組が進むにつれてファッションがいかにも一般大衆の喜びそうなそれに近づきつつも、妻子ある身で自宅バレをも…

 モンティ・パイソン 復活ライヴ ― 果たして「復活」はあったであろうか?

8月24日・31日にNHK-BSで放映された『モンティ・パイソン 復活ライヴ!』を視聴した。これは2014年7月に興行された『Monty Python Live (mostly)』(原題)を記録し、いとうせいこうらのコメントを加えて編集したものである(カットもかなりあったらしいが)…

 批評:花沢健吾『アイアムアヒーロー』第一巻

筆者が漫画を買うのは別段めずらしいことでもないが、そして自慢することでもないが全巻揃えるということはほとんどない。とにかく飽きっぽい精神なので長続きしないのだ。それでもかつては「少年の資格」を求めているかのように漫画を買い集めたがやはり途…

 しょうもない

久々にライトノベル読んだ、と書くと嘘になるか。 一昨年あたりにハルヒ読んだから。 でも自分的には久々な感じがするからコメントしておきます。 タイトルは『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸』です。 内容に触れる部分があるので未読の…

 早朝酔いどれ雑記

宝酒造の「焼酎ハイボール」はちゃんと「焼酎」を炭酸で割っている。世間でいう缶チューハイはだいたいウオツカなのだが、さすが宝焼酎といったところか。目下、ドライ、レモン、シークァーサーの三種を飲んだが、どれも焼酎得特有の匂いと後味の薄さ(いい…

 Flim

成人の日ということで20歳の記憶を書こうと思ったけど20歳を迎えた瞬間は工場で検品してたという事実が脳裏に蘇ってウザくなったのでTSUTAYAで映画を三本借りて一気に観た。金銭で評価してみる。 『大日本人』 監督・主演:松本人志 ビデオ作品『visualbum』…

 The Long and Winding Road

たとえば月並みだが「大学に入って何をやってきたのか」という質問がある。これに答えられないがゆえに就職から逃れたふしもあるくらいに、わたしは話題に出せるほど大学で何をしたわけではなかったのだと今更ながら考えている。大学を出てすぐに就職を予定…

 戯言

NEWS23のコーナー「金曜深夜便」における銀杏BOYZの出演を観る。以前電気グルーヴが登場した際には正気の沙汰とは思えなかったが、今回もその事実を知った時には驚いた。筑紫哲也が一線を退いているせいだろうか(ちなみに電気の際は筑紫氏が同席。スーツ姿…

 補完途上

Underworld『Oblivion With Bells』を聴く。以前にも書いたが既に彼らには何の期待もしていないので高評価が前提となって(=これ以上下がることがない、ということ)の鑑賞となった。先行シングル『Crocodile』が示していたとおり、前作『A Hundred Days Of…

 「Listening in the rain」の巻

雨の降る音が眠気を引き起こすことがあるのをご存じだろうか。あるいは頭の中がぼんやりとなる、と表現したほうがいいかもしれない。この代表的な理由は、雨の音に胎内回帰的な効果があるためだ。雨の降る線的な音と羊水を通して胎児の聞く血流の音が似てい…

 「季節柄」の巻

WHAM!「Last Christmas」といえば日本においては12月になったが早いかテレビや街頭などで耳にする(実に鬱陶しい風物詩である)クリスマスソングの名曲である。ゆえにさまざまなミュージシャンがカヴァーしているが言わずもがな本家には敵うはずもなく現在で…

 「シュレーディンガーの彼方に」の巻

道満晴明の短編集『性本能と水爆戦』はわたしの持っている漫画の中でもかなり好きなほうで何回も読み返したり適当にページを開いたりしている。ここでも過去に話題にしたかもしれないが。その中から「PHANTOM PAIN」を話題にしたい。題名にとられているのは…

 「(Sittin' on)The Dock of The Bay」の巻

興奮が収まってきたので書くことにする。先週の金曜に放映されたNHK総合「プレミアム10」の感想。Human Audio Sponge(以下HAS)が横浜・国立大ホールで行なったライヴを中心に構成された一時間番組である。まさか高田漣がいるとは思わなかったが、やはりこ…

 「傍観」の巻

マキシマム ザ ホルモンのファンに、「恋のメガラバ」とアニメ『らき☆すた』主題歌「もってけ!セーラーふく」の共通性を語ってやったら親の仇のような態度をとられた。歌詞だけ見たらどっちも変わらないと思うのだが、と畳み掛け、さらに「三度の飯より飯が…

 「Jazz is the teacher」の巻

NHK教育「ETV特集」を見た。菊地成孔がマイルス・デイヴィスについて語るという内容で簡単にいえば、ちょっと前に放映していた「私のこだわり人物伝」の再編集ヴァージョンである。が、何回か見逃していたので結局観た。以前にも書いたが菊地はジャズという…

 「状況」の巻

土曜の深夜に病院に搬送され、たった今しがた帰宅した。数日前から便に異常が見られたので納得と言えば納得である。とはいえ激痛に嗚咽を漏らしながら過ごす週末というのは実に気分が悪い。わたしの記憶の中では初となる(幼児の時期に経験したそうだが生憎…

 「戦友」の巻

わたしの実施している教育実習ではひとつの会議室を実習生の詰所にしており、専科的要素が強いような教科でなければそこを活動の拠点とすることになっている。二週目ということでいよいよ全員が実際に教壇に立っているわけだが、現在の控室は野戦病院さなが…

 「反省」の巻

わたしは前回書いたように失恋というものを存分に味わったわけだが、思い返すと恋に浸かっていた期間のわたしの行動は精神を患っている人間のそれとほとんど代わりがなかったように感じる。この恋の終わりは第三者によって引き離されるという決して後味の良…

 「呆然」の巻

会津若松の事件に関して。また押収物から事件に至る可能性を煮詰めているらしい。ワイドショーに話題を振るだけなのだが、話題を振るのが彼らの主な業務であるがゆえにほとんど提携に近い動きのようにさえ見える。その押収物は往々にして本だったりレコード…

 「パラダイム・チェンジ〜LINKIN PARK『Minutes to Midnight』細見」の巻

改めてLINKIN PARK「Minutes to Midnight」に関して書いてみたい。通算三枚目、前作から四年ぶりのスタジオアルバムである。デビュー作が初期衝動であるのはまあレコードに関してはきわめてありふれた事象であり彼らも例外ではなかった。が、セカンドアルバ…

 「人付き合い」の巻

万物は流転するものの、誰かに再会して「変わらないねえ!」と言いながら笑うのは人の常である。が、その裏には確実に「お前変わったなあ」という言葉が潜んでおりやはり人というものも時が経てば変わるものだと再確認しているのだ。その変化は外面に主に表…

 「桜」の巻

大学へ一ヶ月ぶりに行ったら桜が咲いていた。もう散り始めといったところだろうか。このところ雨が続いているのでわたいの周りではほとんど散ってしまったか、葉をつけているかである。そのせいか今年は華やぎが幾分少なく見え、同時に葉桜は時の流れの速さ…

 「反省」の巻

父がリストラされたのは高校へ上がる直前だったと記憶している。職を転転とした後に交通事故に遭い、神経系を損傷した。それから手足に力が入らなくなる、体温調節が出来ないなどの後遺症に見舞われている。彼のこれまでの行動をしてみればまさに因果応報と…

 「素人意見」の巻

beatmaniaについて今一度、今回は若干の憤りをこめて。ⅡDX 13th styleの公式サイトへ行ってみたが「嘆きの樹」という曲にまず惹かれた。ライナーには無調音楽とあり、これはゲームとしても難度の高いものが予想された。が、実際に聞いてみると序盤のピアノこ…

 「使い方と立ち位置」の巻

PANIC! AT THE DISCOを初めて知ったのは確か去年の初夏あたりだったはずだ。ベストヒットUSAを観ていてGwen StefaniやらKanye Westやらに混じって画面に出てきた「I write sins not tragedies」のビデオに圧倒された。わたしはミュージックビデオそのものが…

 「Flim」の巻

何ヶ月かぶりにレンタルビデオ屋へ行った。が、結局利用しなかった。最寄の店はたとえば「SAW3」のような話題作だったり映画でなくても「プリズン・ブレイク」のような有名TVシリーズだったりすると入荷してくれるのだが、ちょっと脇に逸れると揃えてくれな…

 「聞くことの重要性」の巻

ちょっと目を離した隙にミドリカワ書房がアルバムをリリースしていたので注文した。PV付き限定版しかなかったところを見ると、多くのファンが緑川伸一の「うた」と「音」を重要視していることがわかる。わたしは何度も書いているように歌詞が書けない人間で…

 「学問的意義とその弊害」の巻

わかりきったことではあるが、人間の歴史とは取りも直さず「勝者の歴史」であって、歴史に名を残すのはすべからく英雄の称号を得た勝者連中である。歴史に名を残した時点で勝者、という逆定理もまた然り。この勝者の定義は実際にはどうだったか、という事実…

 「質感と価値」の巻

ようやく学業のほうが落ち着いたので趣味に浸る。とはいっても学業がほとんど趣味みたいなものなので特に苦はないのだけれども。 少し前にレコードが中高年男性に売れているというニュースを聞いた。なんでも少年時代に買えなかったものを大人の財力でもって…

 「20-80の法則・応用編」の巻

イタリアの経済学者パレートの提唱した消費一般におけるこの法則はすでに経済や物質といった実存レヴェルを超えて活用される。言いかえれば、その対象が利益のみならず無駄や怠惰といったマイナスのものにまで置換できるということだ。わたしは経験上、この…