「クイック・ジャパン」 vol.76の感想

 クイック・ジャパンの最新号を読んだのでちょこちょこと感想なぞを書いてみようかと思います。爆笑問題の二万字インタヴューは思ったよりどうでもよかったです。だって彼らには漫才以外を期待していないので。『日本原論』は今でも読みますけど「ニッポンの教養」とか「太田総理」なんてまず観ないですから。
 というわけで二つ目の特集記事「テレビ・オブ・ザ・イヤー」から。やっぱスマスマは凄いっすね。コントはそこそこ面白いしゲストが稀にめがっさ豪華だし。だって過去にJB来たんですよJB!日本のテレビ番組ではまずお目にかかれないだろうと思ってたんで……あれは事件ですよ。んで、個人的に2007年のベストは「シンボルず」。記事でも上がってましたけどね。ぶっちゃけ筆者は「みなみけ」までの埋め合わせみたいな感じで見始めたんですが、そのうちどっちもメインになって現在では「シンボルず」観て眠れなかったらとりあえず続けるかーって感じです(笑) いや別にアスリードに文句があr(中略)……基本的にみうらじゅんの笑いとは波長が合うので楽しいんですがMEGUMIの拾い方が上手いなーと。「息が合ってる」というのとはちょっと違うんですけど、たまにシンクロするんです。あの時間帯に、小腹がすいてラーメン食いながら観るのにちょうどいい感じで。
 もうひとつは裏表紙にも大々的に取り上げられた有田哲平のDVD作品『特典映像』。これいきなり言わせてもらいますが映画『アラン・スミシー・フィルム』をDVDメディアに落とし込んだだけだと思います。方法論で勝負してる企画が「方法」の部分でかぶっちゃまずいでしょう。てか、フェイクドキュメンタリー作品を今さら持ってこられてもねえ……『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でドーンと来て日本の『放送禁止』シリーズとかで完全にこのスタイルは終わったと思ってたんですが。もっと遡ればオーソン・ウェルズの『火星人襲来』とか。確か『X-FILES』でも似たようなスタイルのエピソードがあったような気がします。ある報道番組がモルダーとスカリーを追う、みたいな。とにかく、もうこの手のものを出しても知ってる人はまず観ないだろうし、知らない人は観て、感想をブログなりmixiなりに書いて「今どきフェイクドキュメンタリー観て『面白い』とか言ってるよ。こいつのセンス古すぎじゃね?」とか思われるのがオチでしょうか。
 で、四つ目の記事がケンドーコバヤシへのインタヴュー……って、これがフェイクドキュメンタリーじゃねえか。なんか『特典映像』の記事が前フリになってる感じがします(笑) 有田哲平を「傑作である」とか持ち上げておいて実際は噛ませ犬扱いっていう。ここにおいてはお見事です。上の段落で熱く語った筆者が一気に戯画化してしまいましたよ。うまいなー「クイック・ジャパン」。でもインタヴューで片っ端から嘘をつくのは、それこそ電気グルーヴYMOみたいに一昔前なら芸人さんでなくてもやってたんですよね。それが「お笑い」のレヴェルになっちゃうってのいうのは面白くない状態だと思います。それだけ現在のお笑いが「バカ正直」になってるってことですから。言い換えればボケ→ツッコミばっかりというか……「ツッコミ」は訂正作業なので、ツッコミを入れちゃうと嘘がなくなるっていう考え方なんですけど。やっぱり「このラジオは5秒後に爆発します」とか言えちゃったスネークマンショーに憧れるんです、筆者は。

 こんな感じですかね。