2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

 「『解釈』に対する解釈」の巻

音楽は音楽として、聴覚のみで感じればそれで何も問題はない。ブルースロックにおける悲哀とか、「海ゆかば」のイメージの変遷とか、そういった背景にわざわざ触れる必要はない。知っていて損はないだろうけれども、おそらく音楽を生業としないかぎり(或い…

 「Platinum-Tongue」の巻

開国後の日本における躍進の陰にはその圧倒的な語学力があった。それはもちろん「解体新書」に象徴されるように、日本人の特技といっても過言ではない。翻訳という作業は手っ取り早く外来文化を吸収するのに非常に役に立つ。この吸収のレヴェルは言うまでも…

 「デトロイトに針路を取れ」の巻

小林秀雄がすでに示したとおり、日本の「自然主義」文学や私小説と欧米の、つまりオリジナルのそれとは名称こそ同じだけれどその中身は全く異なっている。名称という道具は物事を決定付けるのに非常に役に立つけれども、時としてあいまいなイメージのまま決…

 見たらすぐやるバトン

●今、どこに居る? 自宅。愛機の前。 ●今、一番近くに誰が居る? 誰もいない。 ●今 どんな服装? Tシャツにジーンズ、半纏。 ●今、何食べたい? 何も食べたくない。 ●今、何飲みたい? よく冷えた水。もしくはペプシコーラ。 ●今、真後ろには何が? シャツ、…

 「We can't be perfect,but...」の巻

映画「マトリックス・リローデッド」において、システム「マトリックス」の創造主である「設計者」はその構築における苦悩の理由として人間の不完全さを挙げている。本来であれば「数学的正確さ」を求める彼らには考えの及ばない、「完璧を求める度合いの低…