2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

 「A boy colored Pinkdark」の巻

映画「チャーリーとチョコレート工場」が観たいのだけれど、最寄の映画館では上映の予定はないという。仕方ないが立川まで足を伸ばさなければならない。本も買うのも映画を観るのも立川へ訪れる必要がある。CDなら何とか間に合うがレコードではやはり立川へ…

 「結果論」の巻

アメリカに大型ハリケーンが襲い掛かる。Zeppは全店舗においてグリーン・エネルギー(風力や太陽光による発電)を用いた運営を展開している。タワーレコードのレジにホワイトバンドが置いてある。以上の現象において、時として人は斜に構えた態度をとること…

 「線画」の巻

雨が嫌いだ。やる気を覿面に殺いでくれるからである。まず外へ出られない。というわけでインドアで過ごすわけだが(基本的に引きこもりなのだけど)もう本を読むのすら鬱陶しくなる。レコードも要らない。講義やバイトがある日は尚更だ。何より傘で片手が塞…

 「映画館にて」の巻

小説や漫画の映画化が当然の手法となっている昨今であるが、個人的に述べれば邦画においてそれはほぼ確実に質を低めている。例えば「2001年 宇宙の旅」。これは映像でなければ出来ないことを多分に用いている。映画化するに足るのだ(事実、映像特殊効果部門…

 「カーテン・コール」の巻

阿部和重「ニッポニア・ニッポン」を読む。これで彼の代表作はあらかた読んでしまったことになるのだが、総括するとやはり「グランド・フィナーレ」は異色作であったことを確認できた。デビュー作「アメリカの夜」からあった「肉体改造」というベースライン…

 「壁に耳あり」の巻

阿部和重「トライアングルズ」を読む。ストーカーの深謀遠慮における一切の告白を、それを聞いた子供の視点から展開していくという話である。序盤でいろいろと謎を提示しておいて少しずつひもといていき、大事件へ近づいていくというスタイル。つまり、すべ…

 「ハッピー・バースデイ」の巻

「足あと」を辿ると、偶然に本日が誕生日であるという方がいらしたので、お祝いを述べたい。おめでとうございます。面識はございませんが、この一年があなたにとって価値あるものにならんことをお祈り申し上げます。 さて、存在の誕生とは何か。その過程や結…

 「即物的快楽礼賛」の巻

お酒が好きだ。大好きだ。あの香りが好きだ。その喉ごしが好きだ。あの脳が麻痺した感じが好きだ。無いと生きていけないというほどではないけれども好きだ。酔うと口の端が吊り上がるので仏頂面にならないから好きだ。何より、合法ドラッグであることが好き…

 「形無き舶来品」の巻

漱石が「I love you.」という一文の和訳を学生に問われて「日本語にそんな言葉はない。『月が綺麗ですね』とでも訳しておけ」と返したという逸話があるが、確かに日本人にとって愛とは存在し得ない感情のひとつである。そもそも感情かどうかすら定かではない…

 「追憶、穏やかに」の巻

村上龍「ラブ&ポップ」読了。書かれてから10年が経つわけだが、意外とこの時代における記憶が鮮明であることにまず驚いた。当時のわたしは小学生であり、東京とはいえ郊外に住んでいたので渋谷は勿論のこと援助交際とも縁遠い日々にあった(幸か不幸か、渋…

 「我が名は pt.2」の巻

「新井銘菓」という名はわたし自身と無関係というわけではなく、本名のアナグラムである。以前に下の名前のことを書いたが、それは実に一般的でどこにでも転がっているような類のものなのだ。翻って苗字だが、これは非常に珍しい種類で、法事くらいでしか、…

 偶然

偶然、食事が終わって皿を片付けていた。 偶然、テレビのチャンネルを回した。 偶然、ニュースで見沢知簾氏の訃報を知った。 ご冥福を祈ります。

 「秋はつとめて」の巻

フジテレビで早朝5時にやっていた衆議院比例代表議員選出選挙の政見放送を観る。放送したのは自民党、新党日本、民主党の三つ。それぞれについてコメントをば。 まず自民党は小泉純一郎氏がソロでご登場された。薄い黄緑色の襟付き長袖シャツにノータイ、い…

 「YOU LOVE HIPHOP?」の巻

現在のところ、日本においてhiphopという文化は根付いていないと思われる。Rapという点においては多少手に入れた感じはあるものの、hiphopとして観るとやはり首を傾げざるを得ない。 まず、聴けばわかることだが日本の「hiphop」と銘打たれたものは音が多す…

 「頬を伝うもの」の巻

涙腺が緩いことは何の得にもならない、とつくづく思う。これは別に男が泣くのが格好悪いとかそういうのではなくて、論理化できない涙の存在があることが悔しくてならないのだ。いわゆる「感極まった涙」というやつである。喜びでも悲しみでもない、位置づけ…

 「科学的映画論」の巻

昨日はバイトが早く終わったので「Kill Bill vol.1」を鑑賞した。もう何回目になるかわからないが、面白い。ご存知の通り人間がばっさばっさ斬られていくのだが、ここでふとわたしは別の映画を思い出した。ジャンルは違えど流血の量では劣らない『エルム街の…