GIROPPONの上空で


 

ヒルズは森美術館で開催中のアンディ・ウォーホル展に行く。

イラストレータ時代の仕事や立体、映像、私物までもろもろあって

一時間以上もうろうろしてしまった。

全体を通して感じたのは、彼の色と形に対する感覚の鋭さであり、

しかもそれは我々の最大公約数に近いモノであるということだ。

とかく「芸術家」は商業主義を嫌うものだが、

お金なしでは生きていけないのも真実だ。

アートとカネという相反する二つをぶつけたときの衝撃が

ウォーホルの魅力なのかもしれない。

というかわたしのような凡人にも理解できる「芸術的価値」とは

以上のような程度のものなのだ。

ところで、展覧会一般における経済の巣窟たる物販ブースでは

自身の経済力の低さゆえにカタログだけ購入したが、文具や食品などに囲まれる中で

キャンベルスープ缶を模した貯金箱」

という商品の謎ぶりがハンパなかった。

普通にスープの空き缶でいいんじゃねーのかい。