「理想のバンドとは」の巻

 AKAI MPC1000を手にしてからバンド結成願望がふつふつと湧いてきた。この場を借りて夢想してみよう。
 究極の理想がYMOであることはほぼ間違いない。でもドラムは別にサンプラーでも構わない。つまり私の担当であり、省スペース化である。とすれば電気グルーヴSKETCH SHOWのような一人で色々こなせるのが最も宜しい。が、自分にそこまでの才能は無いのでMPCに専念したい。
 ベースは是非とも弾いてほしい。これもYMOの影響である。シンセサイザー(鍵盤タイプ)とベースだけはきちんと担当者が必要だ。これで目下三名。GREEN DAYやThe Presidents of United States of Americaを電子音楽に特化したような感じである。いや、ここまで来たらヴォーカルが欲しい。歌えるのは当然だが、Rapの出来る人間を求める。韻を踏める人間はきちっと語学感覚を身に着けているように思えるからだ。声に焦点を当てればKaoss Padによるヴォコーダも捨て難い。
 これで4名だが、数の験が悪い。となるともう一人加えるべきだろう。ギターは要らない。現代に蔓延るpopsへのアンチ的なものへ向かいたいのだ。ふと考えるとTurntableという「楽器」を思いついた。この機材が楽器としていよいよ市民権を得つつある今、使わない手は無い。何より派手でよろしい。これで完璧だ。
 いやバンドとは何も音楽的側面に依るものとは限るまい。現代電子音楽において音楽と切り離せない要素があるではないか。VJである。映像を組み合わせることによって、音楽の魅力は数倍に活かされよう。これで理想のバンドが決まった。
 Sampler・Bass・Synth・MC・Turntable・VJ。
 全六人の大所帯である。が、是非ともやるならこの構成でやりたい。
方向性としては所謂エレクトロニカとか音響系と呼ばれるものだ。とはいえ、自身の世界に埋没しないためにもpopでありたい。そこで「カヴァーバンド」としてみる。古今東西の曲を再解釈・再構築するのだ。結局過去の音楽でアンチポップなものが残っているはずがないのだから、確実にpop的要素は失うまい。
 ここへ来て、とあるバンドに構成がそっくりであることに気付いた。
 King Crimsonだ。



 先人は偉大である。